愛媛県内有数のクリの産地として知られる伊予市中山地区で、収穫が本格化している。同市中山町出渕のクリ畑では7日、近くの農業保里文雄さん(65)の一家が作業に追われ、竹ざおで落としたイガの中からつやつやの実を拾い集めた。
 250アールの畑では、あちこちの枝でイガの裂け目からクリが顔を出した。保里さんらは、竹ざおで木をたたいて地面に落とし、専用のゴム手袋をはめて手際よく取り出していった。
 JAえひめ中央中山支所によると、同地区では約400人がクリを栽培している。今年は成長に必要な雨が夏に十分降り、生育は順調。昨年と同程度の210トンの収穫を見込み、県内や京阪神方面などに出荷する。収穫は10月下旬まで続く。